2024年4月から介護施設のBCP(事業継続計画)対策が義務化されました。目的は、感染症や自然災害が発生しても、利用者が必要な介護サービスを受けられるようにすることです。
介護以外の業界でもBCPの重要性が改めて注目されています。今回は、中小企業にとってのBCPの意義や、BCP対策にクラウドソリューションをおすすめする理由についてご紹介します。
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目次
BCPとは?
中小企業のBCPにはクラウドが最適
「使えるクラウドバックアップ」で簡単・お得に危機管理
FAQ
BCPとは?
BCP(Business Continuity Plan/事業継続計画)とは、災害やサイバー攻撃など万が一の事態が発生したときに迅速にビジネス活動を再開できるよう、あらかじめ策定しておく計画や対策のことを指します。
中小企業庁が発行している「中小企業 BCP 支援ガイドブック(2018年3月)」は、BCP対策の本質について以下のように述べています。
「人・モノ・資金・情報が足りなくなるという状況の中で、短時間で対応できるようにするためには、あらかじめ何が起こりうるかを考えて、その時行うべきことを計画として定め、実際にその計画が実行できるように訓練を行うなどして備えなければなりません」
その上で、BCPは「被災後の事業継続を図っていくための経営戦略である」としています。理由は、BCPと経営改善で行うべきことは基本的に同じであり、いずれも限られた経営資源の中で短時間のうちに柔軟に判断し、行動を起こせるよう訓練し、対応能力を高めることだからです。
同ガイドブックによると、BCP対策には5つのポイントがあるとしています。
・重要商品(事業)を特定すること
・復旧する時間を考えること
・取引先とあらかじめ協議しておくこと
・代替策を用意・検討しておくこと
・従業員とBCPの方針や内容について共通認識を形成しておくこと
BCP対策を講じておくことで、たとえば以下のような不測の事態に見舞われた際にも事業を滞りなく継続させることができます。
・巨大地震、水害などの自然災害
・ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃
・オフィスや事業所における火災
・パンデミックの長期化
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仮にBCP対策をしていなかった場合、上記のようなトラブルや災害が起きたときに「ビジネスに必要な書類・データが消失してしまった」「社内のサーバやパソコンのシステムが被害を受けて修復に時間がかかる」「オフィスが使用不可の状態になった」などといった理由で事業の速やかな復旧が難しくなってしまいます。結果として、取引先や顧客、消費者からの信用度が低下し、経営基盤が脆弱な中小企業やスタートアップであれば事業破綻につながるリスクも否定できません。
BCPというと「大企業のもの」というイメージがあるかもしれませんが、経営体力に不安がある中小企業こそ、BCP対策をしていざというときに備えることが大切です。
実際、東日本大震災や新型コロナ禍では中小企業の倒産が相次いでおり、万が一への備えの重要性を浮き彫りにしています。中小企業庁が2024年1月に発表したデータによると、2023年の全国の倒産件数は8,690件で、前年比35.1%増でした。全業種で倒産数が前年を上回ったのは31年ぶりだったといいます。
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中小企業のBCPにはクラウドが最適
とはいえ、多くの中小企業にとって、予算や時間などのリソースは限られているため、BCP対策を行う余裕がないのも事実です。そこでおすすめなのが、クラウドソリューションの活用です。
BCPの一環としてクラウドソリューションを導入しておくと、以下のようなメリットがあります。
・データ消失前にクラウドに瞬時に切り替えることで、事業を継続できる
・パソコンのデータをなくしてしまっても、安全なクラウドサーバにすべてバックアップしてあるからすぐ復旧できる
・自然災害や火災などでオフィスが一時的に使えなくなっても、自宅からリモートで業務を継続できる
そのほか、クラウド導入によるBCP対策の特徴として、コストが安価でお手頃である点に加え、時間をかけずにすぐ導入でき、専門的な知識や複雑な設定は不要な点などもあります。 設備投資や時間に余裕がない場合にも比較的導入しやすいといえるでしょう。
ただ、BCP対策にクラウドを活用することにデメリットがないわけではありません。最大のデメリットは、災害などの緊急事態の際にネットワークが切断されるとクラウドにアクセスできなくなる点です。そのため、予備のネットワークを準備したり、冗長化したりしておくことが重要です。冗長化とは、必要とされる設備よりも多めに設置しておくことで、万が一のときにネットワークを停止しないようにシステム構築をしておくことです。また、クラウドのほかにもバックアップ先を用意しておき、リスクを分散しておきましょう。
各自治体では、BCP対策を促進するための助成金や補助金制度を実施しています。例えば、「BCP実践促進助成金」は都内の企業を対象にした、BCPの実践に必要な設備や物品の購入を支援する制度です。
助成限度額は1,500万円で、助成対象になる経費には、自家発電装置・蓄電池、安否確認システム、感染症対策の物品、耐震診断の費用などが含まれます。加えて、クラウドサービスによるデータのバックアップや、基幹システムのクラウド化も助成対象になることも覚えておきましょう。
「使えるクラウドバックアップ」で簡単・お得に危機管理
使えるねっとのクラウドソリューション「使えるクラウドバックアップ」は、中小企業のBCP対策におすすめのサービスです。導入することでBCP対策の要とも言える「セキュリティ対策」と「バックアップ」を一元管理することが可能です。クラウドサービスなので初期投資も抑えられます。
使えるクラウドバックアップは、すべてのアプリ、ファイル、ユーザアカウント、各種設定、オペレーティングシステムを含むシステムイメージ全体を一気にバックアップする「イメージバックアップ」を採用しています。そのため、災害時にデータが消失しても、すぐに通常業務が再開できます。
ほかにも、使えるクラウドバックアップには以下のような特徴があります。
【使えるクラウドバックアップの特徴】
・あらゆるデバイスのアプリケーション、システム、データを安全にバックアップ
・迅速かつ信頼性の高い復元機能
・AIベースのテクノロジー「アクティブプロテクション」を搭載した高度なランサムウェア・マルウェア対策
・わかりやすい管理画面で直感的な操作
・すべてのデバイスを簡単に一元管理
・エンドユーザデバイスを遠隔操作で管理して時間もコストも節約
・事前にハードディスクの状態を可視化して、問題が発生する前に予測
・AES-256暗号化で安全にデータを転送
・月額2,200円~の低コストで導入可能
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無料トライアルも受付していますので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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FAQ
(1)BCPと災害対策の違いは何ですか?
災害に備える点では共通しています。しかし、災害対策は災害時の被害を最小限に抑えることを目的にしているのに対し、BCPは事業をできるだけ継続するためのものです。つまり、BCPには災害対策に加えて、その先にあるビジネスの復旧のための取り組みも含まれます。
(2)どのような災害を想定して、BCPを策定すれば良いですか?
BCPの策定は企業経営を脅かすような突発的な緊急事態が生じたときに、いかに事業を継続するかが目的であり、特定の災害を想定しているわけではありません。しかし、あらゆるケースを想定すると策定が難しくなるのも事実であり、日本においては巨大地震を想定してBCPを策定することが一般的です。